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kr22006-02-24

「自動巻時計の一日/田中小実昌」を読む。
まるで田中さんの一日をなぞっているような生活をしている自分に気づく。

最近の建築雑誌をみていると学生時分ではうまく共有できていなかった(と今になって痛感する)環境に対するユーザ側の問題意識やそれを解決しようとする建築家連中の取り組みが素直に理解できてやっと己の意識が社会に追いついたと感じる。特にskでの森山邸を巡る話とか、アトワンが最近設計した住宅に寄せた文章とかに肩入れしたくなるし、でも一方ではあまりにすんなりと僕の中に入ってきてしまい過ぎるのでそういう問題意識はすでに古いんじゃあないかとかとも思ったりもする。けれど、やはりよい。最近の住宅作品は、どこか決定的にそれまでとは違う位相に来ている気がする。jtの堀部氏への言及はよく理解できなかったけれど。

と、建築から離れてみてやっと一年が経って実感することはそんな感じのことです。